人間はもともと草食動物です。
その証拠に腸は大変長く、歯は穀物や野菜を食べやすいように臼歯や門歯が発達しています。
腸の長さで言うとライオンや狼、猫などの肉食動物の超は体長の約4倍。
一方馬のような草食動物では、体調の約10倍もあります。
農耕民族である私達の腸の長さはさらに長く体長の12倍に及びます。
肉食獣の唾液は酸性ですが、人間の唾液は弱アルカリ性です。
これらの事実はすべて、私達人間が肉食をするのがいかに不自然なことかを物語っている。
肉食をしている人は、必ず肝臓と腎臓が悪くなり、自律神経の機能も大幅にくるってしまいます。
それは胃腸と肝臓が特に密接な関係をもっていて、胃腸が弱くなる条件下では、肝臓も多かれ少なかれ障害を起こしているからです。
消化という作業は、胃腸には大きな負担をかけています。
ただでさえ負担がかかるのですから、肉食をすれば胃腸への負担はその何倍もかかってくるでしょう。
肉のタンパク質というのは、身体の中に入ってそのままタンパク質になるのではなく、いったん炭水化物に還元されて、改めて本人のタンパク質に作り変えられます。
本来ならば必要のない「炭水化物への還元」という作業を負わされた肉食者の体は、胃腸機能が低下し、同時に肝障害を招くのです。
生命活動というのは、タンパク質を土台に営まれています。
我々は穀物から炭水化物をとるだけでも生きられます。
なぜなら、身体に取り入れた炭水化物は、、タンパク質となり、脂肪となり、さらに脂肪がたんぱく質となって自由自在に変転し移行しあっているからです。
本来、自然というのはこうした連続的なものであり、それを狭い視野で見ているから、物質の全体の姿が取られられないだけの話なのです。
肉を食べる事で、それがスムーズに消化吸収されないために、腸内では異常発酵が起こり、老廃物や毒素が大量に発生します。
これがすべて排泄されなければ問題ないが、腸壁から吸収されて血液に入り込んでしまうと血液は酸毒化してしまいます。
特に女性は、炭水化物をタンパク質に転換させ、そこから脂肪化する働きが男性よりも強く、本来ならほとんど植物性の植物だけでも健康が保たれるはずなのです。
それにもかかわらず、肉食を続けていると、当然生理機能も精神活動も低下していきます。
肉体は母体だけでなく子どもにも早熟・早老を促し、生殖期間を短縮させてしまう生殖細胞そのもの活力を衰えさせます。
また子どもに動物性タンパク質を豊富に与えていると、生体が本来持っている炭水化物をタンパク質に転換冴える働きが弱くなってしまいます。
私達の内臓は、臓と腑に分かれていて、五臓六腑という言い方をしている。
臓というのは中身が詰まっている臓器で、たとえば、肝臓、腎臓、心臓などを指します。
これに対して腑というのは、中身が空洞になっている臓器の事。
肺や胃、腸がこれあたります。
腑という感じの肉月が中に入ると「腐る」という漢字になります。
穀菜食性の動物である人間は、肉を完全に消化する機能を持ち合わせていませんから、うまく消化できずに異常発酵で腐敗現象が起こりやすいのです。
母親となるのであればそのことをしっかりと知っておく必要があります。
腸には全身の免疫を司る70~80%にのぼる免疫細胞が存在することがわかっています。
この免疫を活性化するか否かは善玉細菌が多いか少ないかによって決まります。
肉を食べる事で腸内に腐敗物が堆積すると、免疫機能は下がり、様々な病気にかかりやすくなってしまいます。
”人は植物によって生かされています”
植物の緑、即ち葉緑素は成長であり、繁栄であり、健康であり、平和であり、そして赤い血の根源です。
植物の炭水化物は体内でタンパク質に変わり、私達は植物から生きる力の元となる生命エネルギーをもらって生きている”
という事を忘れてはいけませんよ。
お茶の水クリニック院長 国際自然医学会会長
森下敬一博士の著書より抜粋
◎ホームページはこちら↓
国際自然医学会会長
グルジア・トビリシ国立医科大学・名誉教授
韓国・朝鮮大学校・大学院教授
旧ソ連グルジア・アプハジア・アルメニア各長寿学会名誉会員
中国・瀋陽(しんよう)薬科大学・客員教授
中国吉林省氣功保健研究所・客員教授(名誉所長)
中国保健食品協会・抗衰老学会名誉理事
中国黒龍江省非薬物治療研究中心・名誉所長
中国廣西巴馬長寿研究所・名誉所長